半導体が光を吸収すると、価電子帯(valence band)の電子が伝導帯(conduction band)に励起されます。 価電子帯には電子の抜け穴である正孔(positive hole)が生成します。励起電子と正孔の寿命が長い場合には、励起電子が還元反応を、正孔が酸化反応を引き起こすことが可能です。
水の全分解反応(H2O → H2 + 1/2O2)では、励起電子がプロトンを還元して水素を生成し、正孔が水を酸化して酸素を生成します。 水分解はギブスエネルギーが増加する反応(ΔG >
0)であるため、自発的には進行しえませんが、半導体の光励起状態をもちいることによって可能となります。